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空につながるための家

フランケン

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10年近く前に買ってあったニット生地にやっと手をつけた。
やりだしたらものすごく簡単で、片手で半日でできた。
ロックミシンがあったら、もう一生ユニクロに行く必要はないかも。
RickRackの型紙、着たときの感じが実によい。ボートネックって鎖骨がきれいに見えてよいものだったのね。
十代の頃読んだ雑誌で、丸顔の人はVネックがよい、ボートネックはダメというのを何十年も信じていた私。。

今日病院に行ったら、指の骨折がズレていて(↑安静にしていないせいか?あせあせ)明後日手術をすることに。
うまくズレが戻れば、外から針金で固定し(針金は皮膚から出たままだそうだ。フランケンシュタインの怪人だ)、戻らなければ開けてゴリゴリするのだって。その場合は癒着とかリハビリとか、もっとややこしいことになりそう。

治ったら...
バチャバチャ顔を洗いたい。ワシャワシャ髪を洗いたい。
大きなおにぎり握りたい。バンバン空気ぬきしてハンバーグ作りたい。餃子も。魚もさばきたい。
フェアアイルレースのストール編みたい。服もいっぱい作りたい。
鍬をふるって、肥料をすきこんだ畑に苗を植えて、ここで育てよ、と、水をたっぷりかけたい。
力いっぱいボールを投げて、犬と思い切り遊びたい。
ライブに出かけていっぱい拍手したい。

右手の薬指一本だけ使えないことで、結構いろんなことができなくてびっくり。
怪我をする前に、水木しげるさんのエッセイを読んだのだが、南方で左手を失ったのに、一言もつらいとか不便だと書かれていなくて、自分はラッキーだったって。
見張り番からキャンプに戻る途中で、無数の蝶に囲まれてついつい眺めていたら、その時間キャンプが爆撃されていたとか。
ボートに乗ったとき、真後ろに座った戦友の帽子がたまたま風で飛ばされ、体を傾けた拍子にワニに食べられてしまったとか。
だから、私も、漫画家さんが右手を失わなくて本当によかった、と思ったけれど、とんでもなかった。自分が期間限定で指一本使えないことで、やっと少しばかり想像することができたけれど、片手がないと決定的にできないことってものすごく多い。
でもあの作風、自分は不自由だというようなゆがんだところが全くないよね。
緻密な描きこみ、どんなときでもどこかおかしみを感じさせるストーリー展開...創作の喜びに満ちている。


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