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空につながるための家

駄犬メリー

母親の愛犬メリー@午睡中。

駄犬メリー_f0064818_124693.jpg母親の恐ろしいまでの愛情を注ぎ込まれ続けた結果、肥満体の分離不安になってしまった。
留守番中の犬の世話を頼まれたときは、トイレの掃除や給餌は想像していたものの、始終膝にのせていなければならないとは聞いていなかった(泣)。おかげで一週間プチ石抱きの刑状態。
いつでも私に体を密着させ、トイレでもお風呂でもついてくる。
24時間ものすごい量の愛情を求めてくるし、ものすごく一途にこちらを信頼して委ねてくる。犬と付き合うことがこんなにも重い(身体的にも精神的にも)ものだとは!
それでも、こちらの心の奥まで届くような深い目をしてじいーっと見つめられると燃料切れになるまではこちらの愛情を注ぎ続けなければ、という気になってしまう。

そのメリーももう14歳、犬の老いに自分を重ねて一層愛おしくなると親は言っていた。
ひどい鼾と口臭、目は白内障、耳は遠くなり、太りすぎで腰を痛め歩くときはヨタヨタ、乳首は真っ黒、醜いイボができて、後肢を開く前からすでに尿が出ているし。
ああ、私も今にこうなるのだろうか。
小さい頃はビロードのような毛並みを輝かせて、よく跳びよく走ったものだったが。

雨上がりに庭に出すと、ヨタヨタ歩きながら巨大なナメクジを踏んづけ、まっすぐ私の膝に乗ってきた。私の悲鳴も聞こえていないのか、彼女なりの老獪さを身に着けたのか。

確かに、自分の老いは考えただけでおぞましいが、メリーのは愛おしい。
by soraie | 2006-05-24 13:01 | 生き物
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