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空につながるための家

京都行き

今年も京都へ。

まずは昼食。

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大力食堂。


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穏やかな笑顔のご主人(多分うちの父より年上)が作るカレーうどんは、意外にもパンチが効いていた。
ひっくり返してもこぼれないのではという位とろみをつけたスパイシーな汁が、讃岐うどんとは真逆の方向で柔らかな麺と絡み合うところを、ハフハフいいながらかきこむと、お腹の底からポカポカ温まって、鼻水と汗が止まらない。
これはクセになりそう。


続いて、京都国立近代美術館へ。
上村松園展でえらい混雑。私、松園のよさがまだわからない。水商売とか大衆芸能に通じるあざとさを感じてしまって、どうも。
常設展も、その「松園」ゆかりの作家を中心に展示されていて、目的の甲斐庄楠音の作品が1点しかなかったのがちょっと残念。
《秋心》、おどろおどろしいものかと思ったら、とても美しい。
病的な感じ、死の感じは、世紀末美術とかプリラファエルに通じるもので、同じ展示室の他の作家と比べても、特にこの人だけが特異なわけではないみたい。
元々日本美術史とか日本画には無知なのだが、知らない作家ばかりで、心惹かれる作品が多く、京都画壇の流れについて、もっと知っておくべきだったなあとつくづく反省。秦テルヲ、津田青楓...三谷十糸子の色彩の美しさ、ハンナ・ヘッヒの《不安》もすごく好きだった。

三条界隈に戻って、がーっと買い物。
手芸用品、雑貨、文具...

途中で六角堂へ。

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誰だろう。いかりや長介?峰竜太?


忘年会。
懐かしい顔ぶれ、一年が巡って、皆でまたお酒を飲めるありがたさ。
お酒といえば、飛良泉という秋田のお酒をいただいた。
室町時代の創業だそうだ。
凛として、口当たりがよくて、すうっと喉を通り、お腹に収まってしまう。
あんまりおいしいので皆さんに杯を回したら帰ってこなかったほど。


夜も更けてやがてお開き。
今回のもうひとつの目的が、来月閉館になるホテルフジタ京都に最後に泊まっておくことだった。
最初で最後のバー石水へ(というか、ホテルのバーなんて生まれて初めてだけど)。
カウンターの向こうに広がる人工の滝。苔むした石。
窓が横に長いので、生きている屏風みたい。
ヴォッカとコアントローベースのオリジナルカクテルを作っていただいた。
バーテンダーの人達が気を使っていろいろお話してくださるのが、親しすぎず冷たすぎず、うるさすぎず寂しすぎず、とてもよい具合。
最初で最後の1杯を飲み干して、ありがとうございました、と頭を下げてお店を後にした。
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