友人に同乗してもらい、一路静岡へ。
車内ではRe-trickの音楽をたっぷり聞かせていただいた。
初夏の濃い緑の中を走らせていると、ぱあーっと視界が開け、空や海が眼前に広がって、気持ちいい!
ついついアクセルをぐいっと踏んでしまう。
奥山半僧坊へ。
門前町でおでんとお蕎麦を食べて一休み。
暑いけどよい風が吹いて。
本堂の大修復をしているおかげで、ご本尊を間近で拝観することができた。
浜松!
浜松のライブハウスでSugar Saltライブ。
ご縁がありお知り合いになれた方達、そのお友達にもお会いでき、ワクワクしながら、そろそろ入りましょうか、とか言いながら会場へ。
メンバーがステージ上に登場。
なんだか違う。リラックスしているのに気合が入っていて、自信が漲っていて、舞台上で一段と見栄えがする。
一発目、ヴォーカルのカワシマ氏がジャーンとギターを振り下ろして、リビドーが始まる。
くうううぅぅっ、かっこいい!!
最初のジャーンで、ゾクッとして涙がダーッと出てしまう。
そこから、すごくて。
もう、この曲がよいとか、ここのフレーズがよいとか、そういうの言えない。
4人が一体となって、なんというか魔法の絨毯に乗って疾走しながら空を飛んでるみたい。
ギターのヤマDさん(華があった!)は、その絨毯の端の方にいて、ひいいい、落ちるーと心配してると、
「いくぜ、いくぜ、いくぜ、いくぜー」という目をして。
(以前からヤマDさんを見るとなぜかほほえましくてニマニマしてしまう訳がわかった。彼の目、全開した窓のように、とても正直に感情が出ているように感じるからだ)
道中、友人と話したのだが、Sugar Saltはいつも全てに表裏があるよね、と。
肉体と精神、刹那と永遠、地上と天上、希望と絶望、救いたいと救われたい、近づきたいと離れたい...
私はこれまで、彼らの音楽の悲しみや絶望の部分に惹かれてきたのだが、昨夜はそうした悲しみの楽曲が全て生の喜びに満ち溢れて、こちらにドクドク注がれて、もう歓喜と愛でつま先から頭のてっぺんまでタップン、タップン状態!
こんな幸せを創り出して、それの真っ只中にいて、演奏している彼らは、私達以上に幸せだったのではないだろうか。
まるで、オセロゲームで、黒が圧倒的に優勢だったのに、ひとつ石を置いただけで、あっという間に盤上が真っ白にひっくり返ってゆくみたい。
...もう...あっという間。
5曲演奏されたのだが、体感的には5分位。
ただただ幸せで、もっともっとずーっと聞いていたかった。
昨夜は特に、舞台上で一人ひとりがそれぞれに際立って輝いていたのだが、4人のバランスも(視覚的に)すごくよいみたい。
なんというか、中央のカワシマ氏がご本尊で、脇持が左右のベースとギターで、後ろできっちり控えているドラムのトモ氏は、美しい台座みたい!
ベースの亮氏、ますます冷えてナイフのように冴えて、もうほとんど青い光を放ってる。
ギターのヤマDさんはオレンジの炎だわ。。
あの人達はこれから益々際限なしに輝いてゆくのではないだろうか。
こんな幸せを知ってしまって、やばい。困る。
私、ライブに1回行くのに、前後にしわ寄せして、なんとかやりくりしているのに...困る。
あの圧倒的な幸福感、高揚感をグルーヴというそうだ。