空につながるための家

土地探し その1

2005年の6月頃から土地探しを始めました。

条件は;
1.高台にあり、近くに高い建物や送電線など電波を遮るものがないこと。
2.夫婦二人で住む延床100平米程度の家が建つ40坪弱の小さな土地でよい。
3.夫の通勤時間は1時間以内、できれば最寄り駅から徒歩圏内。
4.美しい、あるいは味のある町並みであること。特殊な食材も扱うスーパーがあればうれしい。

4は私の希望です。スーパーフェチ(ものすごくフェチという意味ではなくて)なので。
それから、20代の頃英国で生活した経験が強く影響していて、プロバンスあり、純和風あり、モダンあり、スパニッシュありの混沌とした安っぽい町並みには嫌悪感を抱いていました。せめてあの坩堝のような色彩、質感や様式を打ち消すだけの緑があればいいのに。

10社以上の不動産会社にお願いし、平日は私が土地を見て回り、その中で有力なものを再度週末夫と一緒に見て回るという日々が始まりました。

これまで意識していなかったのですが、私には「都心であればあるほど偉い」というような偏った価値観があったようです。
今の宿舎周辺は坪200万円を下らない地価で、当然のことながら郊外、もっと郊外と下ってゆくたびに、最初はさびしさを覚えました。
でも、こんなことでもなければ訪れる機会もなかったいろんな町を歩いて、郊外には郊外の豊かな暮らしがあるんだと実感しました。

土地を探す合間にハムフェアに行って実物のタワーアンテナを見たこともあり、最初の条件、「小さな土地でよい」、「美しい街並み」は吹き飛びました。
あのような巨大なものを建てて御近所に御迷惑や威圧感を与えないためにはかなり大きな土地が必要になるだろうし、町並みにこだわる地域ではテレビのアンテナさえも許さないような緊張感があります。あんなところにタワーなんて異様なものを立てたら、自分の住所にプライドを持ってメルセデスを日夜磨いている先住民から村八分にされそう。
そんなわけで、希望の土地はどんどん大きくなり、最後には100坪近いところまでいき、希望沿線も、馴染み深いA電鉄から気取らない雰囲気のB電鉄に移ってゆきました。最初こだわりのあったスーパーはどうでもよいや、欲しいものはネットで買おう、という気にもなっていました。
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