空につながるための家

トリー闘病6 〜兆し〜

連休の始まり、今日はうーんと長いお散歩行こうねって思ってた。
朝起きて、一緒に1階のベッドルームから2階のリビングにあがって、トリーは朝イチのおしっこのために、早速サークル内にハウスして...あれ?トイレと反対方向の自分のバリケンにシャーシャー大量のおしっこしてる!
我慢させる場面があまりに重なると、違うところにトイレしたり、思いがけないイタズラをしたりすることがときどきあったから、それかと思った。
大声で叱らなくても、私が不機嫌な雰囲気を醸し出すだけで、トリーはすぐにゴメンナサイをした。
しょぼんとして、反省してるんですとオスワリしたのを見て、おもむろに私が、
「うん、よろしい。いい子だね」
と許して、トリーはちょっとテンションあがって、わーいわーいって駆け足して、それでまた私に叱られて、しょうがないなあって笑って... というのがいつものパターンだった。
でも、この日は、悲しい目をして、一生懸命オスワリをしようとするのだが下半身が中腰のままブルブル震えて、それでも必死にオスワリして、なんというか...異様だった。

「いいよ、いいよ」
トリーのオスワリを解いて、バリケンを持ち上げながら、おしっこの水たまりを何度も拭きながら、なんだかイヤな気持ちだった。
それでも、いつもの朝ごはんがフードボウルに入るカラカラいう音を聞くと、リビングをぐるぐる走り回ってバリケンに飛び込んで、元気いっぱいガツガツと食事している姿を見ると、不吉な雲が晴れてゆくようだった。

朝食のあと散歩に出かけた。
うんと遠出してたっぷり歩こう。カモや鯉を見ながら川沿いを歩いて、神社でお参りして、公園で豚耳食べて、お寺でお参りして、元気があったら2つ先の駅のたい焼き屋さんまで足をのばしてもいいよね。
頭の中でウキウキと今日のコースを組み立てる。これが最後の"いつもの散歩"だなんて、思ってもみなかった。

途中、高速の高架下で、歩きたくないんですって立ち止まった。
右に行くと、いつもよく行く森コースだから、そっちに行きたいのかと思って、
「今日は違うよ。長いお散歩だよ」
と促したが、じっと動かない。抱きしめて、お腹や首を撫でてやると、納得したようでまた歩き出した。
坂をあがって、踏切を渡って、また坂を下りて...このとき、めちゃくちゃ無理して、がんばって歩いてたんだろうね。
今日も猫がいるかな?なんて言いながら、猫の集会所になっている田んぼの道を歩いて、うんこして、そうしたら、また、もう帰りましょうって立ち止まった。
「どうしたの?今日は長いお散歩なんだよ」
促しながらトリーを見ると、悲しい顔をしている。なんだか後肢の運びがおかしい。ゴールデンウィークの初日で、明るい春の日差しの中のトリー、違和感、おかしい、どうしちゃったの?
恩田川のフェンスに針金でつった簡易ベンチで、豚耳を食べて、遠出はやめて引き返すことにした。
それでも、帰り道にハーブ園に寄って、バラはあまり咲いていなかったけれどハーブを見て、ベンチに座る私の横でご機嫌でオスワリしてたね。
信号で止まった車に乗ったご婦人が、トリーを見て車の窓を開け、手をのばして呼んでくれたね。近づいていったら頭を撫でてくれたね。

この日は私のめまいの症状が強く出ていたようで、ぐるんぐるん回ってるって、友達へのメールに書いてる。
それでも、同僚の方から連絡をいただいて、スケジュールを作ったり、テキスト選定したり、昼から夜までメールのやりとりしてる。
それをしながら、トリーの後肢のこと、必死にネットで検索してた。
いつもの腰痛(かかりつけの動物病院からは、リウマチを疑われていた)とは違う症状だった。この時点では神経とか、関節とかを疑ってた。「ウォブラー症候群」が頭にひっかかっていた。
「ドーベルマン」「歩行困難」...そんなキーワードで検索していくと、トリーを迎える前にいつも読んでいたドーベルマンブログに久しぶりに再会することとなった。みんな、みんな、亡くなってる。早いんだなあ。
飼い主さん達が書き残してくださったそれらの記事を読んでいくと、今回のは、今までみたいに、ケロッと元気になる種類のものじゃなくて、これから悪化してゆくんじゃないだろうか、一度ちゃんと検査して、体力のある今のうちに手術をしておいたほうがいいんじゃないかと思った。
これからは、長距離を歩かせたりはやめよう。
歳をとると、いろいろ出てくるものだよね。大丈夫、きっと大丈夫。ちゃんと診てもらおうね。


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